中田敦彦の動画に警鐘
『中田敦彦のYouTube大学』は、
現在のチャンネル登録者数は非公表ながら、
非公表になる前には登録者数100万人もいる
人気ぶりです。
『中田敦彦のYouTube大学』のコンセプトは、
「YouTube×教育×お笑い」です。
政治や哲学、文学、歴史といった幅広いジャンルを
中田敦彦さん自身が解説する動画ですね。
中田敦彦が解説する動画に
多くの誤りの他に単純な誤りで
済まない問題がある内容が発覚しました。
中田敦彦の動画に警鐘!YouTubeでフェイク動画で炎上か?!
出展:https://jisin.jp/
第2次世界大戦について
中田敦彦が解説している次の動画に誤りが!
その動画です。
激動の第一次・第二次世界大戦を
中田がエクストリーム授業!
【フェイクの古典】
この動画には誤りが多々あるんですが、キリが無いので大きな問題がある1点だけ言及します。中田氏は第2次大戦でフランス制圧後のドイツの動きを次のように説明しています。そして狙うは後はイギリスだけですよ。もうドイツの周りを押さえましてフランスお前抑えました。後は島のイギリスだけじゃー! ロシアついてこーい! って、イギリスを攻めに行くわけですよ。
出典:「激動の第一次・第二次世界大戦を中田がエクストリーム授業!」31分47秒あたりから
第2次世界大戦でドイツがイギリス攻撃にロシア(ソ連)を誘ったという話は寡聞にして知りません。が、問題はそこから少し後です。その上でヒトラーが「よしイギリス! ロシア、一緒にイギリス攻めようぜ! おおん!? ロシアなんか疑わしいな動きが」って言って、「ロシア言うこと聞かないんだったら先にシメちまうぞ!」って言ってロシアの方に行くんですよ。
出典:「激動の第一次・第二次世界大戦を中田がエクストリーム授業!」32分27秒あたりから
中田氏の解説によれば、イギリス攻撃に誘ったロシア(ソ連)が怪しい動きをしたので、ドイツがロシアを攻めた。これが独ソ戦の開戦経緯と説明しています。ソ連が怪しい動きをしたのでドイツが攻めたと解釈できる言説は、大変に問題があるものです。なぜかと言えば、これは古典的なフェイクだからです。2019年に注目された新書、大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)でも、この言説が触れられています。それによれば「ドイツのソ連侵攻は、スターリンの先制攻撃に対する予防戦争だった」とする説について、「パウル・カレルをはじめとする歴史修正主義者たちのテーゼ」としており、その主張が軍事的に成り立たないことを証明したアメリカの研究を紹介しています。パウル・カレルはナチス政権で外務省報道局長だったパウル・シュミットの筆名で、ナチス関係者に都合の良い、史実を曲げた説を流しており、今風に言うならフェイクと言うべき説です。
3000万人以上の犠牲者を出した戦争の発端について、ナチス関係者によるフェイク言説を「学び」のコンテンツとして配信してしまうのは、大変にマズいと思うのですがどうでしょうか。Twitterでこの問題についてツイートしたところ、「中田は専門家ではなく素人」、「中田は信念を持っているから」など、中田氏を多数擁護する意見が出ました。
しかし、この動画が無視できないのは、その内容だけではなく、中田氏個人の問題にあります。中田氏は自分でやってはいけないと言ったことをやっているのです。
多くの誤りの他に単純な誤りで済まない問題がある内容に驚きました。
中田敦彦氏の動画はこのレベルなのね。敢えてもう一度言うが、高校の歴史の知識が普通程度にあれば、ここまで酷いことにはならないと思うが。 https://t.co/WkzHbFQoG1
— 有本 香 Kaori Arimoto (@arimoto_kaori) January 13, 2020
【フェイク・バスターズ?】
引用
中田氏は2019年12月、NHKの番組『フェイク・バスターズ』に司会として出演し、フェイクニュースに立ち向かう専門家と討論を行うなど、以前からフェイクに対して批判的でフェイクを防ぐための提言をしています。その中田氏が無責任に誤りの多い内容を配信するのはどうなんでしょうか? そして、中田氏はNHKの『クローズアップ現代+』でフェイクニュースを扱った際、動画で次のコメントを寄せています。
「“つぶやき”って言葉は本当に良くない」と、タレントの中田敦彦さん。#フェイクニュースだった pic.twitter.com/ExvA02FN2q
— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) March 4, 2019
ネットはものすごく、例えば今デジタルタトゥーというように、一回言質を取られたら、一回写真を抑えられたら、もう後戻りはできないくらいに拡散されてしまうリスクを孕んでいるので、そこをもう一回社会全体に浸透させることで、ネットの場所って非常に責任を伴う怖い場所でもあるよと、みんなで認識しあっていくことが優先されるべきかなと思いますね。
出典:NHK クローズアップ現代+公式アカウント
つまり、中田氏自身はプロや素人関係なく、ネットでは責任を伴う場所であることを「みんな」が認識する必要性を訴えているのです。「素人だから」みたいな話で済ませていないのです。そして、これはTwitterの話ですが、最後にこう結んでいます。責任を持って発信することが大事。
出典:NHK クローズアップ現代+公式アカウント
責任を持って発信すること、大事ですよね。『クローズアップ現代+』でのコメントは2019年3月ですが、中田敦彦のYouTube大学の開設は4月とそれよりも後です。他にも動画内で中田氏は「これは都市伝説ですね。信じるか信じないかはあなた次第ですね」(19分35秒付近)と、信じる責任を視聴者に丸投げする姿勢を示しており、中田氏の責任言説と大きく異る態度です。NHKはYouTube大学開設後にもフェイク絡みで中田氏を番組に出演させており、NHK内でどういった人選がなされたのか気になるところです。取り上げた動画に限らず、多くの中田氏の動画にはその基本的な事実について誤りが指摘されています。100万人以上のチャンネル登録者数を抱える中田氏にも、まずご自身の言った通りのことを期待したいと思いますが、どうでしょうか。
ネットの声
その画像のお顔…顔を売ってる芸能人なのに表情が死んでる??
— 水晶猫 (@FirstJpn) January 15, 2020
関連記事を少し見ただけでも、中田敦彦氏がデタラメだらけの事を言ってるのは知ってました??
私は中田敦彦の信者なので昨今の彼への批判を目にすると胸が痛む。
— すずきたかし (@takashi001011) January 15, 2020
発信する側が結論を相手に委ねるのは責任破棄して受け手に擦り付けてるのと一緒だよ。
— びん?? (@Bin_psx) January 15, 2020
見解や考察も結構だけど、それを論付ける事実的な物は確実にあるわけでそこが分かってないと考察もただの妄想でしかないし。
それ専門の学者とただの芸人の中田敦彦を同じ土俵に上げるのはさすがに厚かましいのでは
syamuですら間違えなかったムスタファ・ケマル・アタテュルクを間違える中田敦彦
— 学歴主義の犬 (@rijoruebi) January 15, 2020
」」
中田敦彦氏の動画はこのレベルなのね。敢えてもう一度言うが、高校の歴史の知識が普通程度にあれば、ここまで酷いことにはならないと思うが。 https://t.co/WkzHbFQoG1
— 有本 香 Kaori Arimoto (@arimoto_kaori) January 13, 2020
中田敦彦の件、擁護側も自分がめっちゃ好きで知識集めてるようなコンテンツで「間違ってるかもしれんけど議論が起こればいいなと思います」ってメチャクチャな内容をドヤられたら絶対腹立つと思うんですよね。そもそも「内容が間違ってる」って議論が起きてるんだから擁護側は甘んじて受けるべきでは…
— あひゃニキ (@ahyaniki) January 15, 2020
「中田敦彦のYouTube大学」の何がアレかって、間違いを訂正するためには見なくちゃいけないんですよ。動画ひとつ辺り20分~40分くらいはある訳ですよ。で、訂正するためには一応確認含めて調べなきゃいけないからそこも時間かかるんですよ。やったら支持者に怒られるわけですよ。最悪の状況でしょこれ
— 東條のと@新人歴史系VTuber (@Ayukawa_Reiji) January 13, 2020
中田敦彦氏本人が勉強しましたってとこにブランド価値があるんかな。
— ラケーテ (@MrRaketa) January 15, 2020
中田敦彦さんが、頭の固い吉本上層部に、自身のYouTubeチャンネルを持つことを認めさせた話、面白かったなぁ。
— webライターのスズキ@1月からスタート (@cs8EyOPZdaN1JeS) January 15, 2020
炎上なんて有名人の常。
応援してます? https://t.co/R3nyEv2gzZ
中田敦彦のYouTube大学、まあTLの評価が散々なんで怖いもの見たさに見てみたんですが、事実関係以前に日本語の解説として成立しているかも怪しいレベルで驚いた。というのも、中田は終始カメラではなくカメラの横にあるカンペに目線合わせて早口で読むだけで、理解せずに話していると思われるから
— dragoner@4日目西て02a (@dragoner_JP) January 13, 2020
中田敦彦が最初誰なのかすら気付かなかったけど
— 如月龍介@舞鶴鎮守府 (@Ryusuke_8192) January 15, 2020
致命的な間違いを含んでるのはいくら中身が面白くてもだめ
YouTubeでフェイク動画が炎上ですね。